Q もう10年以上も前、雑誌で大高先生の特集ページを見て以来、先生の言うことに間違いはないと信じて今日に至っています。そんな先生だからこそ、思い切って質問したいことがあります。それは、いわゆる“角質培養”って どうなのかということです。肌はできるだけ いじらない、ピーリングなんて もってのほか、ケミカルなものは避け、保湿はホホバオイルのみ、etc、etc。
いろんなスキンケアを体験し、でも いま1つ肌がキレイにならない…。そんな時に思い切って「できるだけ何もしない」に変えてみようと、3ヶ月くらい試してみましたが、ちりめんジワが増えてきたようです。でも、「それは一時的なもので、バリア機能が整えば乾燥しなくなる」なんていう説もあって、何を信じればいいのか、分からなくなってしまいました。答えにくい質問でしょうが、先生のアドバイスがあれば、もう迷わずにケアができると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 (yuri、47歳、自営業)
A 確かに非常に答えにくい質問です。僕は詳しくは知らないのですが、“角質培養”とは、「いわば放置プレイで、毛穴に角栓が留まっても放置、溶かす・はがす・こするはオールNG」などとも聞いています。
個人的には、この説には うなづける部分と、うなづけない部分とがあります。モチロン、無理に溶かす・はがす・こするは肌にダメージを与えるので絶対NGですし、バリア機能が整っていれば乾燥はしにくくなるし、外的要因によるダメージも受けにくくなります。でも放置すれば、たとえて言えば、荒れた空き家の庭のような状態or石器時代辺りの人間のような肌になってしまうと僕は考えます。要するに、極端な考え方&捉え方には無理が つきまとうというコトです。
ただし、もしかしたら、「断食してキレイになる」などという美容・健康法が「絶大な効果をもたらす」というタイプの方々には最高の美容法なのかも知れませんし、否定する気持ちは毛頭ありません。
複雑な話なので、少し整理してみます。
僕は、強すぎるピーリング・ゴマージュ・スクラブの類いには絶対反対ですし、ケミカルすぎるスキンケアは好みません(避けています)。
しかし、角栓が留まっている状態で過ごすなんて耐えられないし、乾燥で ちりめんジワが増えてきているのに「バリア機能が整って乾燥しなくなるまで待つ」ような辛抱強さや自信は持ち合わせていません。
日々、清潔で心地良い状態でいたいし、それを毎日続けるコトによって、できるだけ新鮮な若々しい肌を保って行こうと、十代の頃から考えてきました。
毎日三度の食事をする、毎日自然に排便する、毎日何らかの労働をする、毎日必ず入浴する、毎日できるだけ心地よく眠る、毎日しっかりと歯を磨き、毎日基本のスキンケア+何らかのスペシャルケアを安全かつ効果的な方法で継続する…、その全てを これからも延々と続けて行きます。
yuriさんが“角質培養”という方法を3ヶ月程続けた今、自分にとって最適な美容法とは思えなかったのであれば、元のケアスタイルに戻し、それを改めてブラシアップするほうが良いのではありませんか? ただし、それを決めるのはyuriさん自身です(僕は、「そうしなければ いけません」とまで言うつもりは全くありませんよ)。
yuriさんには、この通信の(141)、(142)、(143)、(144)、(146)あたりを読んでいただければ幸いです。必ず参考になる何かがあると思います。
P.S. また3ヶ月後に、yuriさんのケア法と肌状態がどうなったかを、info@biteki.comへ お知らせいただければウレシイです。では!
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ビューティ エキスパート 大高 博幸1948年生まれ、美容業界歴46年。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。 ■大高博幸の美的.com通信 http://www.biteki.com/article_category/ohtaka/ |