Q 去る4月24日、有楽町のマリオンで大高さんをお見かけしました。13:00過ぎ、『リンカーン』を観ようとチケット売場に並んでいたところ、日劇のエレベーターから降りていらして、私の近くに立っていた男性と女性に「お待たせしました。お迎え、ありがとうございます」と挨拶し、銀座方面へ向かわれました。一瞬のコトでしたが、大高さんの肌の色と透明感とクリーミーなツヤが綺麗で、一緒にいた友人と「何をつけているのかしら」「ティントモイスチャライザー?」「クリームファンデーション?」などと話し合ってしまいました。小麦色とハニーベージュの中間のような肌色で、それは私がいつも捜している色調と質感そのものでした。何を使っていらしたのか、お教えいただけないでしょうか?よろしくお願いいたします。 (マリーナ、46歳、デザイナー)
A お誉めいただき、ありがとうございます。最近、誉められるコトが全然ないので(笑)、とても嬉しく思いました❤
あの日、使っていたのは、『ゲラン ランジュリー ド ポー BBベース ビューティブースター』(SPF30・PA+++ 新製品 全2色 40ml ¥6,300)です。僕は2色とも持っていて、『ミディアム』を約80%と『ライト』を約20%の割合でミックスしていました。『ミディアム』は非常に珍しい深い小麦色で、それだけを使うと素肌の色と かけ離れてしまうため、『ライト』を混ぜて程良いトーン=ハニー・タン・カラーに調整していたのです。時には2色を半分づつラフに混ぜたり、『ミディアム』を顔全体に薄くのばしてから『ライト』をハイライト的に軽くプラスするなど、いろいろと気ままに楽しく使用しています。
このBBは、ファンデーションのベースとしても使用可、単品使用しても可、パウダーでセットしても可という製品なので、相当自由に使いこなせます。僕は通常、仕上げのパウダーを使いませんので、あの時もツヤ肌に見えたのだと思いますが、保湿力の高いヒアルロン酸etcにシルクとリネンが配合されており、粉っぽさを全く感じさせないベルベットタッチの肌が長時間接続します。
マリーナさんも、できれば2色を併用して、好みの肌色と質感を楽しんでみてください。
Q 通信(147)を読み、母と一緒に『カルテット!』を観て来ました。とても良かったです。その帰り、ティールームでお茶をしていたら突然、「大高先生はダスティン・ホフマンと握手したコトがあるはず。昔、シャネルに勤めていた頃、先生から聞いた記憶がある。確かL.A.かN.Y.で」と言い出したのです(母は先生の教え子だったので、当時の話は よく聞いていましたが、この件は初耳です)。私はビックリしました。なぜなら私はダスティン・ホフマンのファンで、大高先生にも勝手に親近感を抱いているから。その時の話を詳しく知りたいです。ぜひ聞かせてください! (元教え子の○○○○の娘、22歳、学生)
A お名前で、元教え子が誰なのか、分かりました。嬉しかったです。よろしく お伝えください❤
握手の話…、正確な日時は想い出せないのですが、あれは僕が32歳の頃、N.Y.での出来事でした。場所はシックスス・アヴェニューorパーク・アヴェニューで、大きな交差点で信号待ちをしていた時、ふと気になって後を振り返ったら、4mぐらい離れた所に、プレーンなベージュのコートを着たダスティン・ホフマンさんが、上等なダークコートを着た背の高い中年の紳士と立ち話をしていたのです。ホフマンさんは ほゞこちらに顔を向けていて、紳士は ほゞ背中を見せているという位置関係でした。で、僕は、「あっ、こんな所にダスティン・ホフマンが!」と驚きました。その時(昼間でした)、人通りは まばらだったのですが、それでもマンハッタンの交差点に、まるでフツーの人のように大スターが立っているコトが不思議に思えたのでした。その一瞬、僕は多分ポカンとした顔で彼を見ていた…、もしかしたら目が❤になっていたかも。
そんな僕に すぐに気づいたホフマンさんは、僕の目を見てニコッと笑ってくださったのです。お互いに ほゞ同時に「ハロー!」と言った時、ダークコートの紳士もコチラを向いて軽く会釈してくださいました。で、僕は直立不動で、「お目にかかれてハッピーです。あなたは日本でも有名で凄い人気者、僕は あなたの映画を5本観ました」と、タドタドしく言ったのです。すると数歩進み出ながら腕を開げ…、もしかしたらハグしようとしたのかも。でも僅かなタイミングのズレで、僕は右手を差し出す体勢になっていたのです。で、彼は握手をしながら、「その映画は気に入った?」と ゆっくりと言いました。で、「モチロンです。一番感動したのは『ミッドナイト・カウボーイ』」と答えたら、嬉しそうに何かモゴモゴ言いながら、握手に もう一度、力を込めてくださいました(その彼の顔は、スクリーンで観る以上に優しく温和で、シャイな感じだったコトを、今も鮮明に憶えています)。間もなく信号が変わり、彼と紳士は僕の行く先とは違う90度向こう側へ、「グッバイ!」と手を振りながら、ゆっくりと渡って行きました。
それから1年程が過ぎた頃、日本で『トッツィー』が封切られました。というコトは、あれは やはり、1981年頃のコトだったのだと思います。
P.S. 『カルテット!』の公開を前に、4月9日、六本木のザ・リッツカールトン・グランドボールルームで、彼の記者会見が開かれました。21年振りの公式来日とのコトで、僕も馳せ参じました。時差の影響なのか、シャイな性格のせいなのか、登壇の瞬間は少々パワー不足のようにも感じられましたが、記者陣の質問を受け始めた途端、イキイキとした表情に変わりました。そして彼のジョークに皆が大笑いした時、「今の良かったから映したい。皆さん手を振って」と言い、iphone(?)を手に動画モードで、客席を左から右へ、右から左へとパンするように撮影したりしていました。その姿が お茶目で可愛いくて、記者陣も大喜び❤
彼の初監督作品『カルテット! 人生のオペラハウス』は、ダスティン・ホフマンさんの優しく温かい人柄&ユーモアのセンスに溢れた、素晴らしい人生賛歌です。「まだ」の方は、ぜひ観に行ってください。○○○○の娘さんは、もう一度は必ず観なくちゃね!
では、マリーナさんも、○○○○の娘さんも、ビ・ハッピー!!
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ビューティ エキスパート 大高 博幸1948年生まれ、美容業界歴46年。24歳の時、日本人として初めて、パリコレでメークを担当。『美的』本誌では創刊以来の連載「今月のおすすめ:大高博幸さんが選ぶベストバイ」を執筆。 ■大高博幸の美的.com通信 http://www.biteki.com/article_category/ohtaka/ |