広島県熊野町の町長さんと、財団法人 筆の里振興事業団の理事長さんとの連名で、『熊野筆セレクトショップ銀座店開設』の案内状が届きました。
僕は今から20年前、クラランスのメークアップブラシを製品化するために、熊野町の職人さん(人間国宝的な御夫婦でした)の工房に お邪魔したコトがありますし、5年程前には東銀座の時事通信ホールにて開催された熊野筆のイベントで、竹森鉄舟先生とのトークショーに出演させていただいたコトもあります。そんな御縁が幾つかあって、“熊野筆”は僕にとって特別な存在となっているのです。
振り返ってみると20年前、熊野筆は知る人ぞ知るという存在で、特に海外では化粧品会社の製品開発担当者にも ほとんど知られていなかったのですが、それから間もなく、彼らも「KUMANO BRUSH」と名称を憶えて、よく口にするようになりました。
フランスでは油絵用の筆から出発した『ラファエル』という由緒ある高級ブラシ・メーカーが有名ですが、日本の熊野筆には水彩画や書道の世界と共に歩んできた長い歴史と卓越した技術があり、特にパウダー類の使用に最適な軽やかさと、肌あたり・肌ざわりの繊細さに於いて優れた価値を持つコトが、国際的に認められたという経緯もあるのです。
前置きが長くなりましたが、読者の皆様にも「メークアップブラシといったら熊野製!」と、頭の隅にインプットしていただけたらと思っています。
さて、場所は東京・銀座1丁目の『広島ブランドショップ TAU』の一角。様々な広島ブランドが所狭しと置かれた2Fの奥の10坪程のスペース…。安定感のあるスタンドカウンターと壁面ガラスケースというシンプル&スマートな とても見やすい設計で、約470種もの化粧筆や書筆が整然とディスプレイされています。興味深かったのは、水彩絵の具と絵筆のセット、胡粉ネイル用の細筆など。また、ハイスタンダードな高級メークアップブラシのほかに、若い女の子達が大喜びしそうなトーイライクなデザインのブラシetcも、お花畑のように愛らしく並んでいました。
30分程、見たり触れたり質問したりしている間に、『美的』でおなじみのイラストレーター・長谷川まきさん(彼女は僕の親友のひとり。その日は東京国立近代美術館フィルムセンターで昔の映画を一緒に観た後、ショップ見学に付き合ってくれたのです)は、「コレ、イラストの細部の仕上げに良さそうだわ❤❤❤」と、ネイルアート用の細筆をニコニコ顔で買い求めていました。僕達を接客してくださったのは平田さんとおっしゃるスタッフで、とても親切な上に要を得た商品説明も◎でした。
場所ですが、東京メトロ・有楽町線・銀座1丁目駅の6番出口から徒歩1分以内のところ。と言ってもピンと来ない人が多いはず。そこで、わかりやすく(?)道案内を試みてみます。
銀座三越の前を松屋方向へ歩き、メルサの角まで進みます。そこに交差点がありますので、一度立ち止まってください(斜め左前方=道路の反対側にPOLAの大きな看板が見える位置です)。
その交差点を進行方向・左へ渡って そのまま数歩だけ進んだ角の辺りで、みずほ銀行の看板を捜してください。見つかったら そちらに向かってホンの少し歩くと、前述の地下鉄6番口が見えるはず。さらに もう少しだけ進むと、『TAU』のロゴが目に入ってきます(1Fは、食料品等のショップです)。中に入り、階段を2Fへ上ってください。その一番奥…、黒で統一されたコーナーが、熊野筆のショップです。
皆様も銀座へ出掛けたら、ぜひ立ち寄ってみてください。購入するのはモチロン次の機会でOK。But、とにかく一度は覗いてみる価値、大ですよ。では!
熊野筆セレクトショップ銀座店
〒104—0061 東京都中央区銀座1—6—10
広島ブランドショップ TAU 2F
Tel、03—6228—7813
営業時間、10:30〜20:00(年末年始を除き、年中無休)
詳しくは、www.kumanofude.comへ。